第2回:サイエンス vs スピリチュアル?

 先生、前回(こちら)、腰痛と加齢は関係ないって言って、脳の話をしてくれたじゃないですか。すごく衝撃的だったので、ずっと考えています。この間は腰痛についてでしたが、きっと腰痛以外にも言えることだよなって。

川尻 せやな。まずそもそもの大前提をみんな見落としがちやねん。その大前提というのは、全ては脳がコントロールしているってことや。

痩せる、太る、筋肉がつく、病気になる、イライラする、こういうのは全部、脳からのフィードバックの結果やねんな。

あらゆる情報がいったん脳にインプットされて、脳がプロセスをして、生き延びるためにベストなアウトプットをしたのが、今の体の状態ねん。

 だから、病気や何らかの症状もまた、今はそうあることがベストだと脳が判断してフィードバックした結果だと。

川尻 せやねん。脳はよく司令塔って言われるけれど、正確には、体からのインプット情報に対してフィードバックをする器官やねんな。

だから、今、体の状態が良くないなら、それはあなたのインプット、つまりあなたがやっていることが間違ってるねん。逆に、インプットを変えれば、アウトプットは驚くくらい変わるねん。

全体を見る統合的アプローチとは

川尻 でも、今の医療はアウトプットだけにアプローチしてはるねんな。前回の話で言えば、「腰の筋肉が張ってます」、これがアウトプットや。それを治そうと筋弛緩剤を使ったり、マッサージをしたりしても、インプットがあってのアウトプットやから、インプットが変わってなかったらすぐ戻るねん。

 何で今の医療はインプットにアプローチしないんですか?

川尻 現代の西洋医学は分子生物学をもとに発展してきたもので、簡単に言うと、細かく細かく体を見て、一番細かいところまでわかれば体がわかるやろっていう考え方やねん。でも、まあ、いろいろな歴史があって、言葉は悪いけど、分子生物学で説明つかんことは無視してきたっていう側面もあるねんな。

例えば、病気がなかなか治らなかったけれど、その人の考え方が変わってとたんに治った、そういう事例って現実としてすごくいっぱいあるねん。でも、これ、今の西洋医学では説明がつかへんねん。

一方で、精神世界の分野で「思えば叶う」とか言われてることは、サイエンスとしてちゃんと認められてるねん。アインシュタインが1905年にE = mc2 っていう「質量とエネルギーの等価性」っていう公式を出して、エネルギーと物質は等価関係にあるって、もう100年以上も前からサイエンスとしてわかってるねんな。精神世界で言われていることは、量子力学とか、脳科学とか、現代物理とかでちゃんと説明がつくねん。

そういういろんな角度からの学問を全部合わせて、全体的に人間の体を見るってことを、新しい医療として一つの形にしていくことが、これからの人類に必要なことやと思うねん。

だけど、残念なことに、ホリスティックなアプローチをする人は西洋医学を否定しがちだったり、西洋医学の医師はホリスティックな療法を怪しがったりするねんな…。どっちが正しい論を続けても仕方ないねん、どっちも正しいねんから。同じ人間の体を違う角度から見ているってだけやねん。

「科学的根拠」の危うさ

 私自身は、病気の治療で代替療法しかやらないとか、薬は絶対飲まないとか、そういうのはちょっと極端だって感じているので、先生の話はすごく腑に落ちます。

川尻 西洋医学による発見もいっぱいあるんやで薬もね、すばらしい薬もいっぱいあるねん。ただ、全部が薬で治るかっていったら違う。例えば膝が痛いから痛み止めを処方しました、そしたらお腹が痛くなったから腹痛を止める薬も出しましたって、それはちゃうやろ、と。痛み止め飲んでお腹が痛くなったとしたら、脳がその対処法は違うって言ってるねん。

だとしたら、やり方を考え直す、つまりインプットを変えなあかん。けど、薬の怖いところは、脳にインプットされる情報をブロックすることやねん。で、インプットが上がってこないと脳のストレスレベルが上がるねん。それで、どんどん体が鈍感になっていくし、変化できない状況になっていくんや。

 怖い…。新しい統合的な医療を、早く実現しなきゃダメじゃないですか!

川尻 ただ、そこでネックになるのが、科学的根拠、サイエンティフィック・エビデンスや。こういう話をすると「サイエンティフィック・エビデンスがない」で終わってしまうことが多いねんな。

でも、これは考えてもらいたいんやけど、今、医療で言われている「サイエンティフィック・エビデンス」って、「サイエンティフィック・ファクト」ではないねん。ファクトっていうのは、100%そうであるっていう原理原則、法則で、例外はないねん。でも、エビデンスっていうのは、「こんなことをやっていたらこんな数字が出ましたよ」っていう単なる統計や。統計ってことは、「内実何が起こっているかはようわからん」ってことやねん。法則っていうのは統計の傾向の外に存在するものやねん。なぜなら法則には例外は存在しないからな。

だから「たまに奇跡みたいな治癒が起こるけど、エビデンスはないから」で終わらせたらあかんねん。奇跡の治癒が実際に起こったという事実があるなら、なんで起きたか、深めなきゃあかんし、今はその奇跡みたいな治癒が起きる理由を説明できるだけの基礎学問としてのツールがどんどん出てきてるねん。

だいたいな、ほんの20、30年前までは膝が痛くて半月板が傷ついていたら取ってたんやで。それがサイエンティフィック・エビデンスだったからや。でも、今は半月板はできる限り温存することになっとる。医学も科学もどんどん変わるから、エビデンスに惑わされたらあかんねん。

 今、エビデンスがあるからって、イコール科学的に解明、証明されているわけではないってことですね。

体の感覚を信じる

 っていうか、先生〜、ついつい話に引き込まれちゃいましたけど、私、今回、脳について聞きたかったんですよ〜!

川尻 ああ、脳な。脳についてはまたいろいろあるから、今度改めてしよか。まあ、ひとつ言っておくと、我々の脳が一秒間に入れている情報の量ってデータにすると4000億ビットって言われてるねん。でも、我々が意識として認識しているのは、2000ビット、その0.000000005%だけやねん。99.999999995%は意識されてないんよ。でも脳はそういった意識されていない情報も全部インプットして、さまざまに解釈して、適応するように体にアプトプットを送ってるねん。

 私が意識しているより、意識していない情報の方がずっと多いと。私の意識より脳の方がよほど私をわかっているのか…。

川尻 だから、みんな、もっと自分の体の感覚、脳から出てきているメッセージを信じなさいってことや。生まれてから死ぬまで、自分のためだけに働いてくれているのって、下手したらこの広い世界で唯一、自分の脳だけやで。どんなに親しくても100%あなたのためだけに存在しているものって他にないやろ? 脳だけは100%あなたのためだけに存在して、あなたのためだけに働いてくれているねん。

 あー、そんな風に考えたことなかったけど、改めて考えるとちょっと泣けますね。それなのに、理屈で説明できないからと信じてあげないなんて…。

川尻 まあ、みんなそうやね。信じられんのは、教育とか、育った環境の中で、「こうあるべきですよ」って刷り込まれてきたのが大きいやろうね。でも、そもそも人間って根源的に不安やねん。自分を信じる自己肯定感が低いもんやねん。極論で言えば、自己肯定感が100%になったときって神みたいなものと一体化するときで、我々はそこめざして人生積み重ねているねん。だから、今、自己肯定感が低いことを嘆く必要もないねん。そういうもんやねんから。

 自分の感覚を信じて、自己肯定感を育てていくことが人間としての成長なわけですね。

川尻 せや。そのために生きているみたいなもんやし、それが生きるということの楽しみや。

 

このブログでは、皆様からの質問や疑問を募集しています。今回のトピックに関する質問でも、川尻先生に聞いてみたいことでも何でもかまいません。ぜひコメント欄にご記入ください。個別回答はできかねますが、今後、ブログのトピックとして川尻先生にぶつけ、回答していただくつもりです!

第2回:サイエンス vs スピリチュアル?” への3件のフィードバック

  1. インプットを変えるとはどのよう事を指し、どのような事をする事で可能になるのでしょうか?

    いいね

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中